2025/05/22 「熱中症 生活+食事対策」131
- 楢﨑内科医院
- 5月22日
- 読了時間: 3分

この頃、急に暑くなってきましたね。

熱中症はひどい場合は、生命にかかわります。特に糖尿病などの持病のある方は熱中症のリスクが高いことが分かっています。
血糖値が高い状態が続くと血管や神経に障害が起こりやすくなり汗をかきにくくなり、更に尿に糖分や水分が出やすくなるので脱水の状態になりやすくなります。
症状)めまい、だるさ、けいれん、体温が高い、吐き気、意識がない等

★熱中症対策(生活編)★
①脱水を予防する

まずは水分の摂取が重要ですが、スポーツドリンクには多くの糖分が入っているものもあるため、血糖値が気になる方は経口補水液で糖分が少ない飲料を選びましょう。のどが乾く前からこまめに水分をとりましょう。(就寝前も飲みましょう)
②塩分の補給が大事

汗をかくことで塩分が失われます。非常に暑い日は水分と塩分も摂るようにしましょう。
③室内はエアコンを使用し、野外では厚い時間の外出はさけ、時々涼しい場所で休憩が必要

★熱中症対策(食事編)★
暑さで食欲が低下し、体力が低下し栄養不足になりがちです。食欲がなくてもできるだけ栄養バランスの良い食事をとることが大切です。特に夏バテには三つの栄養素は意識してとりましょう
①ビタミンB1

糖質を体内でエネルギーに変えたり、疲労物質を分解します。体内に蓄えておくことができず汗で排出してしまいます。
ビタミンB1を多い食材・・・ 豚肉(特にヒレ肉・もも肉)、卵、うなぎ、枝豆、アボカド等
●ビタミンB1+アリシンで吸収率アップ!
アリシン(ねぎやにんにくの香味野菜に多い)と一緒に食べると体内の吸収が高まります。

②ビタミンC

暑さや疲労でビタミンCが不足します。体内で作れないので食事からきちんと摂ることが大事です。
ビタミンCが多い食材・・・じゃがいも、ピーマン、キウイ、オレンジ、ブロッコリー等
(じゃがいもは特におすすめです。ビタミンCは水に溶けやすく加熱時に失われやすいですがじゃがいもはでんぷんに覆われており、損失が少ないです)
③良質たんぱく質(必須アミノ酸)

人間の体内では合成できない必須アミノ酸は体の中で効率よく利用されます。
肉・魚・豆製品、卵に多く含まれています。暑さで食欲がなくなると摂取量が不足してしまうので意識的にとることが大切です。
例えば、そうめんならそうめんをゆでて食べるだけでなく、卵を付け加えることでたんぱく質がとれて栄養バランスが良くなます。
例) ×そうめん ◎そうめん+卵
夏バテにおすすめレシピ♪ 「ラタトゥイユ」(2人分)
材料)鶏肉もも肉(食べやすい大きさに50g)A【たまねぎ、ピーマン、なす、かぼちゃ(50gずつ)トマト(300g)、にんにく(適量みじん切り)】
固形チキンスープの素1個分、オリーブ油(適量)、塩・コショウ(適量)

作り方)
①A、トマトは食べやすい大きさに切る。
②鍋にオリーブ油を適量入れてニンニクを加え香りがたつまで炒める。鶏肉を入れ炒める。
③Aを加えて軽く炒めてトマト、チキンスープの素を加えて塩・コショウで味を整え、ふたをして煮込む。
※野菜をトマトで煮込んだ「ラタトゥユ」。汁ごと食べれるためビタミンCを逃さず食べれる。さらに必須アミノ酸が豊富な鶏肉+ニンニク(アリシン)で体内の吸収が更に良くなります。冷やして食べても美味しいのでぜひ作ってみてくださいね。